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【ミオール】多嚢胞性卵巣症候群の人が妊娠しやすくなると多くの論文で報告されているイノシトールが入った葉酸サプリです【産婦人科医が解説】

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イノシトールが入った葉酸サプリが国内メーカーから販売されました

 イノシトールは、多嚢胞性卵巣症候群の人の症状の「排卵しにくい」「男性ホルモンが高くなる」「糖尿病予備軍の体質」などを改善すると多くの論文で報告されています。

 多嚢胞性卵巣症候群とイノシトールについてはこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

一番効果が期待できそうなサプリはイノシトール〜多嚢胞性卵巣症候群の人は葉酸サプリと併用も

多嚢胞性卵巣症候群の症状を改善するサプリとして一番多く論文が出ているのがイノシトールです  このサイトでも、多嚢胞性卵巣症候群に効果があると言われているサプリをいくつか紹介しています。ただし、その効果 …

 アグリ生活という会社から、イノシトールが入った葉酸サプリ「ミオール」が販売されています。

 多嚢胞性卵巣症候群の人や、BMIが高めの人は注目です。

ミオールの成分

 妊活を始めたら飲むことが勧められている「葉酸」と、多嚢胞性卵巣症候群の体質の改善の「イノシトール」が入っているのがミオールです。その成分を具体的に紹介します。

イノシトール

 イノシトールの中でも、多嚢胞性卵巣症候群に使われるのはミオイノシトールカイロイノシトールです。

 卵巣にはミオイノシトールとカイロイノシトールが40:1の割合であると言われています。

 海外では、卵巣での割合と同じようにミオイノシトールとカイロイノシトールが40:1で入っているサプリが妊活用として売られています。

 ミオールもそれに従って、ミオイノシトールとカイロイノシトールが40:1で入っています。

 1日分としてミオイノシトールが1100mg、カイロイノシトールが27.5mg含まれています。

 海外の論文では、ミオイノシトールを1日4000mg使っているものが多いです。日本人には多すぎるのではないかということで1100mgにしているそうです。

 実際に、ミオールと同じ量のミオイノシトールとカイロイノシトールを飲んで、肥満のある多嚢胞性卵巣症候群の人の耐糖能異常がよくなり、男性ホルモンが低くなったという論文があります。

 多くてもあまり問題ないようにも思いますが、それなりの量は入っていると思います。

葉酸

 モノグルタミン酸型葉酸が0.4mg入っていて、葉酸サプリの条件を満たしています。他に葉酸サプリを飲む必要はありません。

ビタミン

 葉酸の活性化・安定化の働きを持つビタミンは入っているでしょうか。当サイトのオススメ葉酸サプリ「プレミン」と比較してみます。

  プレミン ミオール 妊婦の推奨摂取量
ビタミンB2 1.5mg 0.42mg 1.5mg
ビタミンB6 1.4mg 0.39mg 1.4mg
ビタミンB12 2.8μg 0.72μg 2.8μg
ビタミンC 45mg 記載なし 110mg

 ビタミンの量は少なめで、プレミンのように妊婦の推奨摂取量を満たす量は入っていません。

 ピロリン酸第二鉄が10mg入っています。ピロリン酸第二鉄は吸収が良いと言われていますが、多くの葉酸サプリには鉄が15~20mg入っていますので、やや少なめです。

その他

 ビタミンB1 :0.36mg、ナイアシン(ビタミンB3):3.9mg、パントテン酸(ビタミンB5):1.44mg、ビタミンE:1.89mgが入っています。

 糖質の変換に欠かせない栄養素ということで、ビタミン群が入ってます。効果の程度についでは不明です。

安全性

 国内GMP認定工場で製造されています。

 ミオイノシトールは、国産農家の純国産米から抽出精製しています。

 カイロイノシトールは地中海原産のいなご豆から海外のGMP工場で生産したものを使っています。

 他の成分の原産国は確認できませんでした。

アグリ生活について

 アグリ生活(日本アドバンストアグリ株式会社)は以前から、体内で分解されてカイロイノシトールになるピニトールが入っている「グラシトール」という製品や、粉末状のイノシトールの製品を販売していました。

 多嚢胞性卵巣症候群へのイノシトールの効果を調べた論文を紹介した記事を書いた時に、イノシトールのサプリが市販されていないか調べてみました。

 その時に、アグリ生活の製品が検索で見つかりましたが、妊活の使用には合わないと思われたので紹介しませんでした。

 以前から製造販売していたイノシトール製品を元に、妊活用のイノシトールサプリ「ミオール」を商品化したのだと思われます。

 公式サイトには、多嚢胞性卵巣症候群の人に対するイノシトールのメリットに関しての記載はありません。メリットがあるとする論文が多いので、そこも宣伝しても良いかと思いますが、控えめです。効果を強調しすぎているよりは好感が持てます。

実際に購入してみました

 公式サイトの「定期お届けコース」が一番お得になります。1ヶ月分が3,002円(税込)です。

 次回到着の10日前でしたらいつでもお休み、中断が出来ます。

 単品購入だと3,532円になります。

 

 賞味期限は約2年後になっています。

 パッケージを開けて驚いたのが、錠剤の大きさです。直径約14mm、厚さ6.5mmです。

 左のプレミンと比べてると、その大きさがわかりますね。

 でも安心してください。ミオールはチュアブルタイプという錠剤で、そのまま飲み込むのではなく、なめたり噛んだりして溶かして飲むタイプのものになっています。

 グレープフルーツ濃縮果汁によってグレープフルーツ味になっています。なめていると少し薬くさい味がしてきますが、ほとんど気になりません。においも少しグレープフルーツのかおりがします。

いつからいつまで飲めばいいのか

 ミオールは「多嚢胞性卵巣症候群の人」「BMIが高い人」に合っているサプリだと思います。

 妊活を始めた時がミオールを飲み始めるタイミングになります。

 BMIが高い人・採血で糖尿病予備群(耐糖能異常)と診断された人は、お産までミオールを続けることを考えてください。

 まだ、確かな証拠があるところまではいっていませんが、妊娠中にイノシトールを飲んでいると、妊娠糖尿病になる可能性が低くなるという論文が多いです。巨大児になる可能性や妊娠高血圧症候群になる可能性が低くなるという論文もあります。

 肥満や糖尿病予備群ではない多嚢胞性卵巣症候群の人は、葉酸サプリとして妊娠3ヶ月まで飲めばいいと思います。

多嚢胞性卵巣症候群に話題のイノシトールが入った葉酸サプリです

 多嚢胞性卵巣症候群に人の体質改善・排卵・妊娠に対するイノシトールの効果を調べた論文が、毎月のように発表されていて、効果を認めたという論文が多いです。

 効果を確認するには今後の追加研究が必要とされていますが、今まで試されていた他のものより多くの論文で評価されています。

 多嚢胞性卵巣症候群や糖尿病がきになる方は、公式サイトを参考にしてください。

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