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子宮鏡手術で子宮内膜ポリープ・粘膜下筋腫を取ると妊娠しやすくなります

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妊活の大敵、子宮内膜ポリープ・粘膜下筋腫の治療法

 子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫があると着床がうまくいかず、妊娠しにくくなります。

 治療するには手術が必要になりますが、わりと簡単な手術ですむことが多いです。

子宮内膜ポリープと妊活

子宮内膜ポリープの診断

 超音波で診断することが可能ですが、よりわかりやすくするためには子宮の中に管を入れて、そこから食塩水を入れながら超音波をします。

 

 ポリープの周りに食塩水(黒い部分)が貯まると写真のようにポリープが浮き上がって見えて分かりやすくなります。

子宮内膜ポリープと妊娠

 体外受精をする前の1000人の子宮の中を子宮鏡で観察したところ、32%の人にポリープが見つかったというデーターがあります。このデーターから不妊症の人には気づかれていない子宮内膜ポリープがあって、それが不妊の原因となっていることがあると考えられています。

 子宮内膜ポリープの治療は、子宮鏡で見ながらポリープを削り取るというのがスタンダードです。1~2cmくらいのポリープなら10~15分くらいで終わる簡単な手術です。

 なかなか妊娠しなかった人によく見たら子宮内膜ポリープあった場合に、子宮鏡でポリープを取ると70%くらいの人が自然に妊娠できるようになります。

 人工授精では、人工授精をする前に子宮鏡でポリープを取ると、取らない場合と比べて2倍異常(63.4%↔︎28.2%)妊娠率が高くなると報告されています。

 体外受精でもポリープを取った方が妊娠率が高くなるという報告が多く、特に良い受精卵を戻しても妊娠しなかった場合、ポリープを取る効果が高くなります。

粘膜下筋腫と妊活

子宮筋腫の種類

 子宮筋腫のうち明らかに妊娠のじゃまになるのは粘膜下筋腫です。粘膜下筋腫はお腹を切らないで子宮鏡で取ることができます。

 子宮内膜ポリープと同じように、粘膜下筋腫がある場合は、取った方が妊娠しやすくなるという報告が多いです。

子宮内膜ポリープと粘膜下筋腫の大きな違い

 子宮内膜ポリープは文字通り子宮内膜からできて、子宮中に飛び出しているので、子宮鏡できれいに取ることができます。

 子宮筋腫は子宮の壁からできます。子宮の中に飛び出すのが粘膜下筋腫です。ほとんど全部子宮の中に飛び出している場合もありますが、子宮の壁の中に深く入り込んでいると完全に取るのが難しいことがあります。

 子宮筋腫は粘膜下筋腫だけでなく、同時に筋層内筋腫などもあることが多く、そちらも妊娠しにくい原因となっていそうであれば、子宮鏡と腹腔鏡で両方とも取ることもあります。

 右が飛び出している子宮内膜ポリープ、左が壁に食い込んでいる粘膜下筋腫です。

どのくらいの大きさだと手術が必要なのか

 2cm以上なら間違いなく必要だと思います。1cm以上あれば取った方が妊娠しやすくなるという報告もあります。1cm以下なら、他の原因・不妊期間・今後の治療などを考えて相談することになります。

子宮鏡手術のリスク

 子宮鏡手術はわりと簡単な手術と言いましたが、リスクがないわけではありませんん。

 感染、出血などの手術の一般的なリスクの他に、子宮鏡独自のリスクとして、水中毒、子宮穿孔があります。

 子宮鏡手術は子宮の中に水(ただの水ではありませんが)を流しながらやります。水を流してし子宮の中を常にきれいにして、観察する隙間を作るようにします。めったにありませんが、血管の切り口から水が血管の中に大量に流れ込んでしまうと、電解質のバランスが崩れて具合が悪くなることがあると言われています。

 子宮の壁に食い込んでいる筋腫を取る時には、削り過ぎてしまうと子宮に穴が開いてしまって、縫って治さなければならなくなることがあります。

手術後に避妊期間は必要か

 お腹の方から筋腫を取る手術をした時には、子宮の傷が治るまで術後3ヶ月くらい避妊をしてもらうことが多いです。3ヶ月がいいという明らかなデーターがあるわけではありませんが、3ヶ月くらい休むという病院が多いと思います。

 子宮内膜ポリープを子宮鏡で取った時には、子宮の壁に傷がつくわけではないので、休む期間はいらないと思います。子宮鏡で粘膜下筋腫を取った後に避妊期間が必要かは、病院によってまちまちだと思います。学会でも話題になることがありますが、はっきりとした根拠がなく、どうしたらいいのだろうと皆んな悩んでいる感じです。子宮の壁に深く食い込んでいる筋腫を取った場合は休むのが必要かもしれません。手術のやり方や執刀医の技術にもよると思います。

子宮鏡の手術をした後に妊娠したら帝王切開が必要か

 お腹の方から筋腫を取った場合、傷の深さや数によると思いますが、お産の時には帝王切開が望ましいという先生も多いと思います。

 子宮鏡でポリープを取った後は、帝王切開する必要は全くありません。筋腫を取った場合はどうかというと、、わかりません。私の病院では、子宮鏡で筋腫を取ったからといって予定の帝王切開にした人はいません。皆さん特に異常なくお産になっています。ここで異常といっているは、お産の時の子宮破裂のことです。陣痛が来た時に、子宮の手術の傷が弱くなっていると子宮破裂のリスクがあります。めったに起きることではないと思いますが、万一起きてしまうと、赤ちゃんの命はととても危険な状態になりますし、母体も危険な状態になります。なので、筋腫核出術や、帝王切開をしたことがある場合には予定帝王切開を勧めることが多いのです。

 子宮鏡手術でも、子宮の壁に深く食い込んでいる筋腫を取った、筋腫の数が多い、手術中に子宮に穴が空いてしまったなどの場合は帝王切開を考えた方がいいのかもしれません。

まとめ

 子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫は着床・妊娠のじゃまになるので、取った方が妊娠しやすくなると考えられています。お腹を切らずに子宮鏡で取ることができます。子宮内膜ポリープを取るのは簡単で、術後の避妊や帝王切開の必要もありません。粘膜下筋腫の場合はいろいろな状況が考えられるので、主治医に確認してください。

 手術は簡単と言いましたが、ただ取るだけではなくて術後妊娠しやすくするということを考えた手術が必要なので、不妊治療をしている医師に手術をしてもらうのが望ましいと思います。

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